講師は明治大学文学部 兼任講師 久水俊和氏です。
普段は国立教室での座講ですが、今日は現地を見学に行ってまいりました!

「武蔵野の戦の舞台となった中世寺院~分倍河原探訪~」と題し、
分倍河原駅から 高安寺・武蔵国国府跡・大國魂神社・安養寺 を見学し、府中本町駅まで歩きました。
上の写真は分倍河原駅前の新田義貞像です。
はじめに見学した高安寺では、「空堀(からぼり)」が印象的でした。
空堀とは水のない堀のことで、主に山城などで用いられたそう。
一見水掘の方が堅固に思われますが、水掘を設ける場合は一定の堀幅を必要とするのに対し、
空堀は幅が狭くても深く掘ることで絶大な威力を発揮するため有効な防御手段だったそうです。
また高安寺を舞台とした戦は、
新田義貞の鎌倉攻め(1333)(分倍河原の戦い(鎌倉時代))・小山義政の乱(1380~82)・応永の乱(1399)・上杉禅秀の乱(1416)・永享の乱(1438)・享徳の乱(1455)(分倍河原の戦い(室町時代))
があります。

こちらの写真は大國魂神社(おおくにたまじんじゃ)。
古代、国司は各国内の全ての神社を一宮から順に巡拝していました。
これを効率化するため、各国の国府近くに国内の神を合祀した総社を設け、まとめて祭祀を行うようになった。
当社はそのうちの武蔵国の総社にあたります。
普段生活している地域のそばに、まだ知らない歴史の跡が残っていることに、驚きと感動を感じた講座でした。